2017/12/20

10年ぶりのトーナメント

LPGAティーチングプロになるためには、まず最初に実技テスト(Playing Ability Test)にパスする必要があります。パスしてからは、LPGAの教育が始まり、勉強が大分忙しいです。仕事の合間に勉強をして、LPGAの筆記のテストの準備をしたりと、自分のゴルフよりも勉強や仕事で忙しくなってしまうのが、ティーチングプロになってからです。

コースレッスンなどもあるので、コースでプレイする機会もありますが、あくまでもレッスンなので、色々なシチュエーションでのショットのデモや戦略について話したりということがメインで、プレイしたとしても自分のスコアもまずキープすることはありません。

友人やLPGA同僚たちとラウンドしても、スコアを気にせず、楽しくラウンドするのが目的というラウンドが殆どという状態が続いていました。

最後にトーナメントでプレイしたのは、アマチュアのときのカリフォルニア州サリナス市のアマチュア・トーナメントで、恥ずかしながら10年も前のことになります。

プロアマみたいので、トーナメントはその後いくつかありましたが、自分のトーナメントの感覚からは大分遠のいていました。

今回は、主人と共に、ハワイ等のMauna Lani GCでトーナメントに参加してきました。


South Courseのシグニチャーホール




海に向かってプレイするパー3

North Courseではヤギたちに遭遇


練習ラウンドのあとも、日が暮れるまでゴルフ場で練習。。。







アマチュアのときよりは、ゴルフについての知識も深まり、メンタル面やインナーゲームの勉強もしたので、どのように準備して、どんな心持ちでプレイしたら良いかというのも、以前よりはわかっていたつもりでしたが、実践というのは、教えるのと違って、難しいものでした。。

「Play your best golf NOW」を勉強して


早朝のスタートで、ウォームアップはまだ夜が明ける前。月を眺めながら。。。


自分のイメージ通りの素晴らしいショットもたくさんありましたが、ミスを最小限にとどめることができなかったというのが今回の反省です。






ラウンド中では、

-フィーリングを大事に(右脳を使って、考えすぎない)
-Stay in the moment 一瞬一瞬おかれた状況でプレイする(過去のことや、先のことを考えない)
-深呼吸を大事にする。急がない

等、いくつかの点に注意してラウンドするように心がけました。(あまりたくさんのことはできないので、毎日3つくらい自分の目標を設定しました。)

私はThink Boxで、あまり考えないで、自分のショットをコミットする前にプレイしてしまうことがあるので、Think Box(思考ボックス)でするプロセスについてもリマインドしました。


プレイボックスと思考ボックスについてはこちらから

Think Boxでは、

自分のショットのオプションを考える(風、ライ、残り距離、シチュエーション、メンタル状況等)
ー自分のショットの弾道、クラブの選択、Swing Sayingの選択
ーコミット
ーショットを感じる、自分の体重の配分を感じる
ー深呼吸

思ってはいても、いくつかの選択肢について、考えることなく、周りの状況を把握しないまま、間違った判断をしてしまったり、コミットメントが足りなかったり、急いでプレイしてしまったり、、、

悪いことに、プレイボックスに入っても自分のスイングのテクニックについて考えていたようなときもありました。それは、自分のイメージやコミットメントが出来ていないときです。

思ったようなスイングができているときは、テクニックについて考えることはありませんが、イメージしたショットと違ったものが現れるとテクニックについて考えがちです。

テクニックの分析はコースでは一番避けたいものです。

Swing Sayingについてはこちらから

Play Boxでは、
ーターゲットに向かって飛んでいく自分のショットをイメージする
ー深呼吸
―Swing Saying をいいながらスイング

を実践するようにしました。
Think Boxで、コミットメントが足りないと、Play Boxでのイメージもあいまいになってしまいます。


練習ラウンドは、4時間程度でしたが、トーナメントのラウンドは5時間くらい掛かりました。慣れていないコースで、自分のプランと違った状況に置かれたりするので、その状況で、最適なオプションを選択して、Stay in the momentで、過去のショットや先のことを考えないで、(何か浮かんできたら、頭をリセットして)強い、ポジティブなイメージでプレイをするというのは、まだそのプロセスに時間もかかり、5時間でも忙しい感じがしました。

練習ラウンドでは、パーを取るための自己との闘いが、本番では、ボギーやダボで抑えるための闘いになったりして、、、でもそこでファイトしないと、折角つかんだモメンタム(弾み)もなくなって、ずるずるスコアが崩れてしまいます。

スコアが崩れるとラウンド自体への興味が薄れ、ますます悪いスパイラルにはまってしまいます。。初日はそんな感じでした。

それでもファイトして、自分のペースをつかんで、「もう大丈夫」と安心すると一瞬のスキで、フォーカスが薄れ、ミスにつながります。それが、 Stay in the moment の言葉の通り、スキをつくってはいけないのでしょう。。

自信はゴルフで大事ですが、自信過剰は大きな怪我につながります。
アドレナリンもいいようにコントロールしないと、グリーンオーバーしたり、パットがカップを大きくオーバーしたりということにもなります。

ということで、色々なことを経験しました。
手に汗握る。。。という経験も久しぶりで、新鮮でした(笑)

3日間のトーナメントで、毎日自分の目標(数字的な目標というよりもメンタル的なもの)を設定して、自分で見直してラウンドに向かいました。フォーカスの度合いがまだまだで、フォーカスした状態にすぐに到達できるようにトレーニングを続けていきたいと思います。5時間のラウンドで、ずっとフォーカスしているのは、不可能です。自分のショットの間に、フォーカスした状態になっていることが重要です。

フォーカスバンドでフォーカスのトレーニング

Quiet Eyeのトレーニング



トーナメントでプレイするための今回の旅は、今思うと楽しかったいことばかり。。。
美しいゴルフ場で、貴重な経験をすることができました。



コースで美しい虹を堪能。。


この経験を今後のコーチングにも活かしていきたいと思います。

これからもチャンスがあれば、できるだけたくさん、色々な方々とラウンドして、自分のゴルフはもちろんのこと、社交面、感情面、身体面、メンタル面と磨いていきたいと思います。